第2章 白い鬼の子
は?何言ってんのこの人…
村人「早く出ろ!」
動かない私を引きずり出す。
地面に肌が当たって痛い
ぐううぅ…
私のお腹の音が響く。
そういえば、最近はろくに何も食べてないなかった。
村人「鬼のくせに…腹が減るのか?」
村人達が軽蔑の目を向けてくる。
あぁ、またこの目だ。
暇なやつめ、
そう私が考えた時勢いよく髪を引っ張られた。
燐『ぐぁっ!』
あまりの痛さに呻き声を上げた。
村人「さっさと立て!」
そう言って私の髪をまた引っ張った。
私はは切り傷だらけの身体をなんとか立たせ村人を見つめる。
怯えている者
罵る者
軽蔑の目を向ける者
そして嗤っている者
あぁ、こいつら私のことを必要としている。
切り捨てられる存在を求めているんだ…
そう思うと私は少し笑顔になった。
その顔を見て村人達は顔を歪めた。
そのやり取りを見ている者が1人いた。
その者は静かに
「気に入った」
と呟いた。