• テキストサイズ

お別れアラーム

第6章 *記憶




「……溜め息吐くとね、幸せが逃げちゃうよ?」

ふと、希美がそう言った。
その台詞は、希美が生きていた頃、私が彼女によく言っていたもので。

覚えている。その台詞を。

驚きを隠せなかった。
覚えている?どうして?
記憶をなくしてるんじゃなかったの?

ふと、希美が口を開いた。

「これね、誰かから聞いたんだけど…誰だったか、忘れちゃったなぁ」




忘れちゃったなぁ。
その言葉に、思わず安堵した。

本当に、最低だ。私。



/ 41ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp