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お別れアラーム
第1章 *昔話
目の前に迫るトラックを見て、私はここで死ぬんだと理解した。
解っちゃったんだ。
ふと、後ろで希美の声がしたと思えば、背中を強く押される感覚。
私はなす術なく、前に突き飛ばされる。
そして、響く金属音。
何が起きたの?
ねぇ、何が?
体を起こすと、あるものが視界を過る。
私は、目を見開いた。
だって、そこには。
赤く染まった『誰か』が倒れていたんだから。
その『誰か』が希美だってこと。
とっくに解ってたんだ…。
私の髪の毛から、雫が落ちた。
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