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お別れアラーム

第3章 *言葉



「……だってアタシ、」

そこまで言うと希美は口をつぐむ。

……きっと、必死に言葉を探してるんだろう。

「もう、死んじゃってるの。だから、行く場所が無いの」


……死んじゃってるの。

私の耳の奥で、あの日のブレーキ音が蘇る。


「だからお願いします。ここに置いて…」

そう言うと、希美は俯いた。


それを見て、はっとする。
…嫌なことを思い出す?

あぁ。
私は、なんて我が儘なんだろう。

希美が、こんなに悲しんでるのに。


だったらもう、言う言葉は決まってる。
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