第2章 君 の 存 在 .。
ガチャッ
少し重めの扉を開けると
上には天井の代わりに 青空が広がっていた。
みんなにバレない為には 屋上しかない。
君をチラッと見ると、少し強ばった面持ちで俺に着いてきてくれてる。
涼介「…ここ、座ろ?」
小さく錆びれたベンチを指さした
○○「あ、うん…っ」
緊張した感じの返事が帰ってくる。
涼介「そんなに怖がらなくていいって」
○○「だって…いきなりで、びっくりしたから…」
少し笑いながら話しかけてみたけど
やっぱりなんだか警戒してる感じ。
○○「てか、涼介くん?授業始まってるよ?」
涼介「ん?いいよ、別に。何か適当に言い訳しとくから。」
○○「ん、そっ…か」
その会話から、しばらく沈黙が続いた。
連れ出すときは、あんなに強引になれたのに
ずっと遠くから見てた君が、こんなにも近くにいると思うと
…なんだろう
話したいことが沢山溢れてきては言葉に出せずに消えていく。
情けないな、俺
○○「…変なとこ、見せちゃったね。ごめんね?」
沈黙を破ったのは、意外にも君だった。
俺が見てた事を察したみたいだ。
涼介「いや…。俺でよければ聞くけど、何かあったの?」
聞いていいのかな、とは思ったけど 聞いてみた。
○○「特に何もないの。喧嘩から発展して、ああなっちゃったの。最近よくあるんだ。」
笑いながら話す君。
無理してるのが嫌でも分かる。
だんだんと怒りがこみ上げてきた。
駄目…
そんな風に…
涼介「無理に笑うなよ。」