第4章 確信
「今の彼女は明らかに子供......でも成長していくにつれ、
狼の本能も自然と目覚めていく......
ユリちゃんは人間で言う成長期の時期......」
「......。」
「動物でよくあるだろ?子供のうちは、人間に懐いていても......
大人になると敵対心を持ったり拒絶する......」
「っそれは......」
「それと同じ......大人になるにつれて、人間に対する感情も変わってくる......」
「っ......でもさっきは言ったじゃんかよ!?
っユリは...俺の事を忘れないって......」
「俺だって、そう信じている......
でも、そういう時期はずっと暮らせば何かとあるんじゃないのか?」
「反抗期、か?」
「反抗期なら、まだ全然可愛いほうだよ。
反抗期は人生の中で一時の時期なんだから......」
「......。」
「でも動物は、人間とは違うんだよ......。
けど、動物も人間も...親元を離れて巣立っていくのは当たり前だろ?」
「......あぁ。」
「お前はユリちゃんの父親、"パパ"何だろ?」
「......。」
「なら、
どんなにお前が彼女を思っていても......
どんなに彼女がお前を思っていても......
いつかは別れの日が来る......。
これは、避けて通れない道だ......。」
「っ......」