第4章 確信
「彼女は元々、深い森の中で生まれた狼なんだよ......」
「なんで、そう思うんだよ......」
「......何となくだ。」
「っ何となくって!」
「でも俺は直感的に感じてるよ......」
「っ......」
「どのみち、お前はあくまで父親代わり......
本当の親元に返す日も、遠くないんじゃないのか?」
「っ勝手に決めつけんな!!」
声を荒げる宏光。
「......。」
「っ......」
(わかってる、
俺だってわかってるよ......
俺は所詮、
ただの"代わり"だってことくらい......
っでも......
『ユリちゃん、北山さんと一緒に居たいって......
さっきベッドで言っていたんですよ。』
『......きっと、今あの子が頼れる人は
君しかいない...そう思ったんだろう......。』
ユリは、俺を頼ってくれた......。
『よし!ユリ、夕飯出来たからこっちに来なー。』
『......一緒、がいい......
パパと一緒じゃないと、ヤダ......。』
『......パパと、一緒がいい......一緒にいて....?』
『......お休み、ユリ。』
『......ん、お休み......パパ......。』
一緒にご飯食べたり、寝たりするのも当たり前になってて......
『......ユリちゃん、危ないから
こっちに来な......。』←
『......いっそおまわりさん呼ぶか?』←
ユリ絡みになると何かと荒れたりとか(苦笑)
『仲直り、なの。』
『ん...またパパと寝る、なの。』
『ユリ、ピーマンも食べないと駄目だぞー。』
『これ嫌い、なの......。』
『苺があればいい、なの。』←
『どんだけ苺好きなんだよ(笑)』
会ってまだ間もないけど、
ユリとの生活が、当たり前になっていた......。
ずっと、続くんじゃないかって......。
何でユリが"人狼"ってなだけで、
別れなきゃいけないんだよ......)