第3章 異変
「ユリってナニモノ......なの?」
「ユリ......。」
「わからないなの......。」
ユリが顔を下に俯く。
(やっべ....余計な事言っちまったな......。)
「......ユリ。」
「......?」
再び顔をあげるユリ。
「余計な事言ってわりぃ......今は忘れて、
一緒に朝ご飯の支度しようぜ?」
「......ん。」
ユリは少しの間を作って頷く。
一旦この話は止め、俺達は朝飯の支度をすることにした。
またユリが包丁で指を切らないように
今度は俺がユリの手を押さえながら野菜を切る。
ユリは野菜が上手く切れて嬉しいのか
少し頬を染めていた。
「できた、なの。」
「イイ感じじゃん!」
(一応忘れてくれてるのかな...ユリ.....。)
「じゃああとは俺がやっとくから着替えてきな。」
「ん、わかったなの。」
ユリはとてとてと、着替えをしに寝室に戻った。
それから5分くらいでユリは戻ってきた。
「着替えた、なの。」
「あぁ......って、
今日はそっちの服で行くのか.....(苦笑)」
「......?」
ユリが選んだのは
昨日買った肩出しニット&ミニスカ......
(まぁ俺の嫌いな服ではないけどさ......
むしろ好きだし......でもなぁ.....(汗))
保護者としては避けたいんだけど......←
「ユリ、今日はその服なのか?」
「ん......なんで、なの?」
「いいかユリ!」
「......?」
「今日は人混みの中に行くし、
変な人に声を掛けられてもついて行くなよなっ!?」←
「......変な、人......なの?」
「そっ!」
「なん、で?」
首をかしげながら問うユリ。
ユリ、どういう人か分ってないっぽいな......(汗)
「例えば......ん~.....」
(具体的にはどんな奴だろ(汗))←
「......?」