第21章 変わらない想い
宏光side
車で移動中、俺はずっと空の景色を見ていた......
「......北山、」
「ん?」
「お前、本当に30年もかかっていいのか?
30年後だなんて、60超えてんだろ......」
「ふはっ......そんな年齢なんて関係ねぇじゃん?
お互い思いうあう、それだけでも......俺は十分だよ(微笑)」
直接会えなくても、
心は繋がっている......それだけでも、
俺はいいんだ......。
「......じゃあお前は、ずっと独身貫くのか?」
「かもな(笑)」
「......お前らしくて、いいかもしれねぇな(微笑)」
「っんだよそれ(笑)」
「でもまさか、ユリちゃんに早くも婚約者がいるとはねぇ......」
「今それを言うか......(汗)」
「(笑笑)......でも、想い合うだけの愛もありなんだな。」
「愛の形なんて......人それぞれ違うんだよ。
一緒に暮らす愛もあれば離れて暮らす愛もある......ちょっと切ないけど、
これが俺らなんだよ......」
できることなら、ユリとずっとこの地で暮らしたかった......。
でもそんなことは許されない......俺にも、ユリにも、
それぞれ自分の居場所で
自分の役割を果たさないといけないんだ......。
「お前も少しは、成長したみたいだな......」
「うるせぇ(笑)
そんなことより、今日のコンサートは昨日よりいいものにしような!」
「言われなくとも、そのつもりだ!
お前だけには、言われたくねぇよ(笑)」
「よしっ!今日も一日、
がんばらねぇとな!」