第20章 また出会う日まで...
「っユリ......?」
「っおい北山......お前何言って...「ユリ......!」......北山!」
あの子、間違いなくユリだ。
透き通った白い肌に長い焦げ茶色の髪......それにあの白いワンピース、
背はだいぶ伸びているがあれはユリだ......間違いない......
「......。」
俺は少女に視線を送る、少女も俺の方をじっと見てくるが何も反応はしない。
「お前、コンサート中に何を言ってるんだよ......
ユリちゃんがいる北海道に来て気が狂っちまったのか?
ユリちゃんが、ここにいるはず......ないだろ......」
ユリは森から出ることができない、それにここは大都会札幌......
藤ヶ谷の言うとおりユリはここにいるはずない......でも、
あれは間違いなくユリなんだ......
「......。」
俺をじっと見てくる少女は......間違いなくユリなんだよ......