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人狼少女を拾いました

第20章 また出会う日まで...


「でも俺は......アリだと思うけどなぁ......」



タマは当時クリスマスプレゼントであげたぬいぐるみを手に取る。



「ユリちゃんは、もう俺らのことがわからないかもしれない......でも、
あのアルバムも、ネックレスも手元に残っているんでしょ?
だったら、どこかで思い出しているかもしれないよ?」



「でもユリは答えてこない......俺のことも、とっくに忘れてるよ......」



「......。」



「......。」



俺とタマの間にはしばらくの沈黙が生まれた。



そして先に口を開いたのは...








「でもそれは、その時だけかもしれないだろ?

ミツがあの日......狼達が東京に攻めてきたあの日に
ユリちゃんの記憶を取り戻したじゃん?だからもしかすると、

咄嗟にアルバムを手に取って、ネックレスを見て......















思い出すこともあるんじゃないかな?」



「っ奇跡なんて、そう滅多に起こらねぇよ。あれは、
まだユリに迷いがあったから上手くいったんだ。


もし、あの時と同じことをしても......俺は噛み殺されるだけだろ?
それにユリはとっくに覚醒している、次期女王としての自覚が......」



「......。」



「そんな......いちいちアルバムに目をくれる時間なんてねぇよ。
森のことを学ぶだけで精一杯なはずだ......」



「......なのかなぁ?」



「あぁ......」



「......余計なこと言ってごめん(苦笑)
ミツもすっかり父親になったなぁって感じだね......」



「......。」



「......っあとさ、話変わっけど次のコンサートの話......
まだ聞いてなかったよな?」



「あぁ......打ち合わせとかは?いつ?」



「コンサートは夏に行われるんだ......


























北海道の、札幌ドームでな。」









北海道って、






マジかよ......





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