第20章 また出会う日まで...
森がざわめいているが俺は森に向かってに叫んでみた。
「っユリ......!
久しぶり、だな......もし俺が来てることが分かるなら......っ」
っこんなんで、来るわけねぇよな......
「っえっと、森の精さん......もし、
俺の言葉を伝えられるならユリに伝えてください......
体調管理気をつけてっていうことと、
苺......食べてって......伝えてください。
それじゃあ...俺はこれで失礼します......。」
宏光は苺の入った箱を森の入口の傍に置き、背を向けた。
「......また、」
また、あの時みたいに遠吠えが聞こえてこねぇかな......そうすれば、
まだユリと心が通い合っているってわかるから......
山を降ろうとしたき、
「ウォォォォォォン!」
「っ......!」
遠吠え......っこの遠吠えって......
「っユリ......(微笑)」
まだ、俺のこと...わかっているんだ......
そう思うと、自然と笑みが溢れた。
「森の精が、伝えてくれたのかな?
それとも......」
「ウォォォォォォン!」
まぁいっか今は......にしても、
前より距離が近いせいか異様に張りがあるような遠吠えだ。
「成長してんだな......(微笑)」
きっと身体も精神も、また一回り成長したんだろうな......
そんな嬉しさを胸に俺は山を降りていった。
これを期に俺は定期的に行くようになった。
でも、段々とユリの遠吠えは聞こえなくなっていった......