第19章 別れ
「っユリ......ユリっ!!!」
「ユリちゃn.「ユリ「ユリちゃん!!」」」
ユリは俺らに背を向けたままその場を走り去り
あっという間に森の奥深くへ消えていった......。
「っユリ......」
ユリは森へ消え、風が吹き森がさっきに増して騒ぎ出した......。
「っユリ......」_ガク...
ユリと“永遠”の別れ......
まだ実感が湧かない俺はその場に膝をついた。
「っ北山......」
「ユリは......ユリは本当に行っちまったんだな......」
__ポタッ...ポタッ...
さっきまで堪えていた涙がまた溢れ出してきた。
太輔は何も言わず宏光の肩を抱いた。
「っユリ......ユリ......ユリ......ユリ......」
何度も俺は、ユリの名前を呼んでいた......呼んでも、
その声は届かないのに......
「うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
藤ヶ谷に肩を抱かれたまま俺は泣き叫んだ。
この叫びは......
ユリにまで聞こえているのだろうか......