第17章 沢山の思い出を...
__ユリとの思い出作り、ひな祭り
ひな祭りといえば、女の子のすこやかな成長を祈るための日本伝統行事。
......というわけで、ユリに着物を着せひな祭りパーティー。
ユリの着ている着物は赤をベースとした着物、
頭にはつまみ細工でほどこされた髪飾りをつけている。
今回ひな祭りパーティーは御子柴さん達の研究所内で
お馴染みのメンバーで開かれた。
「ユリ、めっちゃ似合ってるよ!」
「ありがとう、なの。リョウガも似合ってるの。」
ちなみにリョウガ君も着物姿。
「ユリちゃん、着物も似合ってるなぁ♪」_パシャッ
タマはいつものごとく写メを撮る。
こうして美味しいご馳走を食べ......
「よし、最後の締めにみんなで写真を撮ろう。
みんな、ひな人形の前に集まってくれ。」
翔は他の研究員達にも呼びかけた。
「みんなで記念撮影......グラビアではしょっちゅう撮ったことあるけど、
こんなのは滅多に撮られねぇよな(苦笑)」
「そうだな。お前、半目にならないよう気をつけろよ?
クラスの集合写真に何かと一人はいるパターンにならないようにな。」
「るっせぇ藤ヶ谷!」
「パパ、ガヤ......早く来るの。いつまでも撮れないの。」
眉間にシワを寄せるユリ。
「「はい......汗」」
こうして大勢での集合写真を撮った。だが運悪く宮田は若干半目となってしまった。
写真を見た裕太は...
「何してんだよ宮田!」
「ごめぇん...(泣)」
「でもユリちゃんが可愛く写ってるからいい!」←
「ちょっとぉ!!」
「「「......大汗」」」
そして撮った写真は皆に配られ、俺とユリは写真をそれぞれもらった。
俺がもらった写真は写真立てに入れ、飾り......
ユリのはユリ専用のアルバムに保管した。
このアルバムにはクリスマスや節分の写真も入っている。
ここに、一つずつ思い出が増えていく......
それが埋まっていくのと同時に、
ユリとの別れが近づいているんだ......。