第2章 パパと娘
俺は仕事モードONにし、気合を入れる。
「よろしくお願いしま~す!」
「「「よろしくお願いします!」」」
スタッフさん達に挨拶をし、カメラの前に立つ。
「今日はいつも以上に気合が入ってるね~(笑)
それじゃあ今日は、思いっきりはっちゃけってみようか!」
カメラマンさんに少し茶化されながらポーズをとる。
「お!いい感じだね!
今日のあの子が来ているから生き生きしているのかな(笑)」
カメラマンさんがユリがいる方を指差す。
「違いますよ(笑)」
俺は笑いながら否定をするが......
実際はそうかも......←
ちなみにユリは何をしてるのかというと......
(また藤ヶ谷の膝の上に乗ってやがる......)
藤ヶ谷の膝の上に座ってた......。
ユリが俺の方に気付き......
「......パパー」
ユリが手を振って来る。
そしてユリが『パパ』と言った瞬間、
メンバー全員が噴き出した......。←
「だからパパって呼び方止めて......(泣)」
「北山君、あの子にパパって言われてるんだね!
なかなか似合ってるよ(笑)」
「カメラマンさんもからかわないでくださいよ~(苦笑)」
そんなかんだで撮影は進んだのだった......。
撮影している間のユリ達は......
「何かさっきからずっと思ってたんだけどさ......」
「......?」
玉森が藤ヶ谷に問いかけた。
「ユリちゃん、妙にガヤにだけ懐いてない?
ミツならともかく、ガヤだってさっき会ったばっかり
なのにさ......」
「お前らにも普通に懐いてんだろ?」
「そうだけどさ......何かねぇ~......」
他のメンバーも同意し頷く。
「......ユリちゃん、俺の膝の上にもおいで~」
宮田が膝をポンポンする。
「......。」
けどユリは無関心(笑)
「ひど!(泣)」
「ユリちゃんも宮田のいじり方解ってるね~(笑)」
「......?」