第15章 最終決戦
「ユリーーーーっ!!!!」
宏光は喉が枯れるのではないかというくらいまで叫んだ。
「っう......っユリ?......ユリ!!」
起き上がったリョウガは目を見開いていた。
「っユリ......!
っあぁ......私は、私はどこまで愚かなの......」
楓は大粒の涙を流し、酷く後悔した。
「くっ......」
凛太郎はしばらく噛み続け、その牙をユリの首元から離した。
そしてユリはその場に倒れこむ。
「愚かな子娘だ......」
「っ......ユリ!!」
宏光は急いでユリの元に駆け寄る。
他のメンバー達も続くように駆け寄ってきた。
「っぱ......ぱ......」
「っユリ......」
__ポタッ...ポタッ...ポタッ...
「パパ......
泣い、てるの......?」
宏光の涙は一粒ずつユリの頬に落ちていく。
「女王となる器が人間如きに取り憑かれていたか......
なんとも、愚かだな......」
凛太郎は倒れたユリを見下すように見下ろしていた。
「っ......お前......!!」
宏光は見下ろす凛太郎を見上げ、顔に怒り込め睨んだ。
「お前も、哀れだな......人間であろうお前が、ここまで人狼に執着するとは......」
「っんなの関係ねぇんだよ......ユリは......
ユリは俺の大事な家族だ!」