第15章 最終決戦
「っ止めるの......!」
「させねぇよ!」
「ユリ!リョウガ君!」
_ガブッ!「っ......なに!?」
「グルルルル......」
リョウガは凛太郎の爪が楓に触れる前に前足に噛み付いた。
「ぐっ......!白狼の噛ませ犬が......!」_ブンッ!
凛太郎は前足を振り払い、リョウガを突き飛ばす。
「キャイ...!」
吹き飛ばされ小さなうめき声を上げるリョウガ。
そして凛太郎はその隙を見て牙を楓に向かって剥き出す。
「っ......!」
「っ逃げるの!」
「このアマァァっ!死ねぇぇぇぇぇぇ!」
「っ......!」_ダッ!
ユリは急いで楓のもとへ走り出す。
_ドンッ!
「っ......きゃっ!」
ユリは牙が楓のもとに落とされる前に楓を突き飛ばした。
そして......
__ガブッ...!
「っ......くぁっ!」
「っユリ!
ぅ......嘘、だろ......っ」
楓を庇ったユリの首元には、
凛太郎の牙が深く突き刺さっていた......。
「っぁ......」
ユリは目を虚ろにさせ、意識は朦朧としていた。
「ユリーーーーっ!!!!」