第15章 最終決戦
「ユリは俺の大事な家族だ!」
「家族だ......?」
嘲笑いながら言う凛太郎。
「あぁ......種族が違うとか、血が繋がっていようがいねぇようが関係ねぇんだよ!」
「ふん......人間の、言うことはよくわからんな。
そもそも......」
「......。」
「お前は最後まで面倒を見きれるのか?
人狼と共に、共存することができるのか?」
「......俺は、
俺にできる精一杯のことをするだけだ......」
「よく......わからんな。」
「パパ......」
_ニッ...!「......俺が最後まで面倒見てやるよ(微笑)」
_ぽんっ「っ......」
宏光はにっと笑い、ユリの頭を撫でた。
「......なでなで、なの。」
嬉しそうに尻尾を振るユリ。
「何かでっかい犬を飼ってる気分(笑)」
「......なぜ笑える......」
理解ができないと言わんばかりに眉をひそめる凛太郎。
「嬉しいんだ......」
「嬉しい......だと?」
「また、前のユリに戻ってくれて嬉しいんだ......」
小さく微笑む宏光。
「......やはり、俺には理解できn...っ!」
凛太郎は上を見上げた時、
目を見開き東京タワーの展望台の上をまっすぐと見ていた。
ユリと宏光も凛太郎が視線を向けた方角に視線を向ける。
展望台の上に居たのは......
「っ白い、狼......ユリと一緒?」
展望台の上にはユリと同じ毛並みを持ち、
ユリより2倍以上遥かにでかい狼の姿があった。
「っなぜ......
なぜ王がここにいる......!」