第15章 最終決戦
「朝倉殿、これはどういうことだ?」
「っなんで......どういうことだ?」
楓は懐から拳銃を出し、清介の胸元に銃口を当てていた。
「......ごめんなさい。やっぱり私は、
貴方方には従わないわ。」
「っどういうことだ......」
「貴方方は言ったわ......協力すれば所長だけでも助けると......」
「......。」
「でも違ったようね......貴方方を信じた私が馬鹿だった。
ただあの子達が気に食わないってだけで協力した私が......馬鹿だったわ。」
楓は視線をユリとリョウガに向けた。
「......ごめんなさい。これだけじゃ、償えない罪だけど......」
目に涙を浮かばせながら震えた声で言う楓。
そして再び視線を戻し、ロックを外して押し付ける銃口の強さを強めた。
「せめて、私がこの手で......!」
「っ止めr..“バンッ!”...ぐはっ......!」
楓は力を込め引き金を引いた。
弾は心臓に直撃、清介は最後の言葉を残すなく息絶えた。
「っ北神殿......!」
「っはぁ...はぁ...はぁ......」
「っ楓......」
息を荒げる楓を呆然としながら見るユリ。
「彼らを殺しても、私の罪は少しも償えない......
私は取り返しのつかないことをしてしまったのだから......」
「っ......このアマ!」
「私は......貴方を殺して私も死ぬ......!
これが、私の償い......」
楓は凛太郎に銃口を向ける。
「っだめなの......!死んじゃ......だめなの!」
ユリは楓に向かって叫んだ。
「っ黒狼は白狼でも手に負えない種族!
人間のアンタに成し遂げられることじゃない!
っ死んじゃ駄目だ!」
リョウガも止める様に声を荒げる。
「優しいわね......私は、貴女達に酷いことを沢山してきたのに......」