第13章 襲来
その頃の宏光達...
「っもしかして藤ヶ谷......この騒ぎって......」
「あぁ......
一番最悪の事態が、起こったかもしれないな。」
「っ......
ユリ......」
ふたりは最悪な出来事が頭に浮かんだまま走っていた。
テレビ局を出てみれば騒ぎ立てる大勢の人や
ビルの画面を見ている人達で溢れていた。
「っすんげぇ人混み......」
二人は人混みを掻き分け、より画面が見える前の方に行く。
「っ......っ!?」
人混みを掻き分け画面へ目を向けてみれば宏光は目を見開いた。
「っやっぱりな......」
太輔も顔を歪ませながら画面を見上げていた。
画面に映し出されていたもの、それは......
『ふははっ♪どうも東京の皆さん♪』
「っアイツは確か...ユリちゃんとリョウガ君を捕まえていた若い奴か......」
画面には狂った笑顔を見せる南雲新次の姿が映し出されており、
新次の横にも見覚えのある人物がいた。
「っユリ達は......ユリ達や御子柴さんはどうしたんだよ......」
『今頃みんな凄い顔しながら俺らのこと見てるよねぇww
こっからでも見てるからよくわかるよ(笑)』
「あいつら、本当に東京を滅ぼすつもりかよ......」
画面は新次から透矢が映し出された。
『皆さんには......ここで死んでもらいます(嘲笑)』
__ざわざわざわ...
あたりは一層ざわめき始める。
『これ冗談などではありません、
今日中にでも東京の住民はほぼ死にますよ(嘲笑)』