第11章 新たなる魔の手...
ユリside
「ユリ、リョウガ......食事にしよう。
こちらに来なさい。」
「はーいっ」
コクッ
「......。」
ずっとシル●ニで遊んでいたふたりは翔のもとに行く。
そしてダイニングルームに入り椅子に座らされる3人。
座るのと同時に食事が運ばれてくる。
「今日はすき焼きだ。子供は、沢山栄養をつけないといけないからな。」
「うわぁ......凄く美味しそう......」
「......。」
「さぁ、早速いただこう。いただきます。」
「「いただきますっ/いただきます、なの。」」
_パクッ「美味しい!」
早速お肉を食べるなり頬を染めるリョウガ。
_パク「......。」
ユリもお肉を口に運ぶ。
「どうだユリ、卵と絡めて食べるお肉は。」
「美味しいの。」
「ならよかった。じゃあ二人共、沢山食べなさい(微笑)」
「はいっ」
「......。」
(美味しい......でも、
何か物足りない、なの。)
お肉を食べながら考えるユリ。
「......ユリ、浮かない顔してどうしたの?
もうお腹いっぱいになっちゃった?」
リョウガはすき焼きが気に入ったようで口に入ったまま聞く。
「違うの......ねぇパパ、」
「ん?どうしたユリ、何か物足りないものでもあったか?」
「......テレビ、見たいの。」
「テレビ?」
コクッ
「......。」
「元々この部屋にテレビなんてないよ。
テレビなんて見ていたら、食事に集中できないだろ?」
「でもテレビ見ながら食べたの......お話しもしたの......」
「......俺はそんなこと、一度もした覚えはないぞ?」
「したの......」
(夢の中でお話ししてたの......)
「......。」