第11章 新たなる魔の手...
「組織の方では重大な課題に直面していますから......」
「重大?」
「私の口からはこれ以上言えません。
30分後にまた来ます、それまでに食事を済ませてください。」
そして研究員達は階段を登っていった。
「縁を切るってことは......ユリと二度と会えないのか?」
「だろうな......どんな理由があれ、
アイツにとってもユリちゃんは大事な存在だからな......
お前と同じように......」
「......。」
「北山、今浮かない顔しても何も始まらねぇよ。
せっかく食事が運ばれてきたんだ、飯食いながら気ままに考えようぜ。
それに、あの研究員が言ったことが事実かどうかわからないしな.....」
「そうだな......せっかくの美味いメシも、不味くなっちまうもんな(苦笑)
いただきますっ!」
「......。」
(無理に笑顔作りやがって......)
太輔は複雑な心境で箸を進めた。
食事も終わり......
「......もう、ユリちゃんとは会えなくなっちゃうのかな?
あれきり、会えなくなるのかな......」
「っタマ......んなこと言うなよ......」
「ごめんミツ......でもさ、やっぱり気になるよ......」
「はぁ......ユリ今頃、何してんだろうな......」