第11章 新たなる魔の手...
???side
『生憎、ユリもリョウガも渡すわけにはいきませんね。
もちろん研究所も貴方方に渡しませんよ。』
御子柴翔は、相変わらず頭の固い男だ。
そこまであの小娘共にこだわるのか未だわからない......。
だが、純血種の人狼が手に入れば日本、おろか世界中を支配することができる......。
人間を、滅ぼすことができる......(嘲笑)
これで新しい世界を作るんだ!
愚かな人間が居ない世界......自然と動物だけ暮らせる世界を!
作戦は早かれ遅かれ実行する......必ずしも、
御子柴翔から全てを奪ってやる......。
「西園寺様......東海様、南雲様、北神様のお三方がお見えになりました。」
「わかった、すぐに行こう。久しぶりに4人揃うことができた......
今宵は、酒が美味しく飲めそうだな(嘲笑)」
30半ばと思われる男は怪しい笑みを浮かべながら部屋を出ていった。
翔side
「所長......反研究組織の物達は一体何を企んでいるのしょうか......」
「恐らくユリ達を使い......人類を撲滅する気だろう。まずは日本の首都、東京から......のちに世界中の人間も滅ぼすつもりだ。
この世界は......
自然破壊、温暖化、オゾン層の破壊、酸性雨、熱帯雨林の減少、砂漠化......
人間によって汚された世界だからな。
きっと奴らは......人間のいない世界、自然界だけが暮らせる新世界を創るつもりだ。」
「だから人類を守るためにあの子達を渡すわけには行かない......」
「あぁ。アイツ等にユリ達を取られるくらいなら......
俺の命に代えても......渡さない。
ユリとリョウガだけじゃない。ここにいる狼、人狼は
何が何でも渡すわけにはいかない......。」