第11章 新たなる魔の手...
ユリside
楓に引っ張られるがままのユリとリョウガ。
「......父さんに言うの?」
「えぇ、貴方達のことは全て...所長にお話をするわ。
しばらくは部屋に居なさい。鍵は閉めときますからね......」
「「......。」」
__バタン......ガチャガチャ...
そしてふたりは部屋に戻され外からは鍵を閉められてしまった。
「あと少しで思い出せそうだったのに......」
「......また会えるの?」
「......わからない。でも恐らく、監視はいっそう増えると思うよ......」
「......。」
「っくそ...あと少しだったのに......俺本当に訳わからないよ。
アイツも、父さんも......父さんのしてることは本当に正しいの?」
「......。」
「俺達は、ただ利用されているだけなの?本当は、誰からも愛されていないのかな?」
「わからないの......ユリのパパ、誰?
......ユリ、どこから来たの?」
ふたりは独り言のように呟く。
「「......。」」
「俺達、これからどうなるんだろう......」
「今はわからないの......また、人形遊びするの。」
「そうだね......いつか、本当のことがわかるよね。」
コクッ
「......。」
ユリは頷き、おもちゃ箱からおもちゃを出していった。