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人狼少女を拾いました

第11章 新たなる魔の手...


「っ......」



「痛いの......」



「っユリ!......リョウガ君も、大丈夫か?」



ふたりの頬は赤くなっていた。



「怖い...怖いの......」



そしてユリは震え上がっていた。



「っお前......もしかして頻繁的に殴ってたのかよ?」



「誤解するような言い方をしないで。
私は昔からこの子の教育係をしているの......所長の指示でね......」



「教育、係......?」



「えぇ、所長が仕事でいない時は私が常に面倒を見ていたの。
面倒を少しも見たくないのにね......」



「アンタ......子供が嫌いなのか?」















「えぇ嫌いよ。これは、仕方なくやっているだけだもの......」



「......そりゃあアンタみたいな大人に育てられれば、
逃げ出したくもなるわけか......。」



「っだったらなにかしら?とにかく、もうここへは二人を連れてこさせない。
さぁ、行くわよ。冷たい檻に入れられるよりマシでしょ......。」



楓は再び二人の腕を引っ張り牢獄から出て行った。












「っユリ......」



「ユリちゃん、すごい震え上がっていたけど......」


裕太は3人が登っていった先を眺める。



「まぁ見るからに厳しそうな教育係だもんな......恐らく、
悪いことをしたらアイツに殴られるか檻に監禁した......


きっと小さい頃の出来事が、今でもトラウマとして残っているんだろうな......」



「俺は特にねぇけど、子供の時のトラウマって酷いものなんだな......」



「ひでぇってもんじゃねぇよ......大人になっても、
一生頭に焼き付けられるんだからな......。」



「......ガヤも、なにかトラウマ的なのあるの?」



太輔の方に振り向きながら言う裕太。



「俺は......あれだな(苦笑)
さっきの......」



「普通に大人から経験するトラウマもひでぇもんだな藤ヶ谷......(苦笑)」



「......。」
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