第11章 新たなる魔の手...
宏光side
「まさか......」
『.....っ、いってぇ......』
俺が包丁で指を切ったとき......
『.....血、出てる......』
『あー、少し切っただけだから大丈夫。』
『......痛いの?』
ユリがあの時言ったことと同じ......。
ユリは、俺のことを思い出しているのか?
「っ......傷なんてとっくに治っちまってるよ(笑)
心配してくれて、サンキューな。」
「......じゃあ、痛くないの?」
「おう!ぜーんぜん、痛くねぇよ(笑)」
「よかったの......」
ユリは安心したかのように肩を下げた。
「ちょっとミツ......なんのこと?話が全く読めないんだけど(苦笑)」
裕太はふたりを交互に見ながら尋ねる。
「ちょっとな(笑)」
「ちょっとってなんだよ!すんごい気になんじゃん!」
「......北山が言うにつまり、
ユリちゃんが前にあった出来事を思い出したってことか?」
「そんなところかもしれないな、でもユリは......
まだはっきりと思い出していねぇみたいだけど(苦笑)」
「......。」
ユリは再び宏光をじっと見つめる。
「見つめんのはいいんだけど......それ地味に恥ずかしいから(苦笑)」
「......誰なの?」
「誰って......ジャニーズKis-My-Ft2の北山宏光(苦笑)」
「......思い出せないの......。」
「あー無理に思い出そうとすんな!また......倒れたらえらいこっちゃだからな。」
「......ねぇユリ、俺達やっぱり変だよ。
なんで過去のことを思い出せないんだろう......いつも記憶が、曖昧なんだ......」
「っそれは、ふたりがアイツにきおk..「っ貴方達、ここで何をしてるの!」......!」
「「っ......!?」」
ユリとリョウガは勢いよく後ろを向いた。
振り向いた先を見てみれば......
「っ......朝、倉?」
ふたりの後ろに居たのは朝倉楓だった......。