第10章 失われた記憶の真相...
「ユリの為だ......」
「ユリの......為?」
「あぁ、そうだ!」
「っそんなの、そんなのユリの為なんかになんねぇだろ!!
リョウガ君が傷つけばユリだって傷つく!お前が傷つけてどうすんだよ!!」
「っ貴様に何がわかるというのだ!!
何も知らないくせに......
何も知らないくせに、
ユリを知ったかぶりに言うな!」
「っお前こそユリのことをちゃんとわかっているのかよ!
12年間一緒にいたか何だかしらねぇけど、本当に分かっているのかよ!」
「っ......」
「お前がちゃんとユリのことを理解していれば、
お前の元から逃げることなんてしなかっただろ!」
「っ黙れ!」
「ユリの記憶を勝手に消して......リョウガ君の記憶まで消して......
そんなの、ただの思い上がりだ!お前はただ!
ユリを自分の人形にしたいだけだろ!!」