第10章 失われた記憶の真相...
宏光side
「......いつになったらここ出られんだよぉ!」
胡座をかいていた高嗣は後ろに寝そべるように倒れ込んだ。
「ホントだね......俺達出してもらえるのかな?」
鉄格子の間を覗きながら小さく呟く俊哉。
「......。」
(ユリ......)
未だ鍵を見つめる宏光。
「......それ、わざわざ買ってつけてきたのか?」
「ぁ、あぁ......作ってもらうのと同時にな。
この方が目で楽しめていいかなって......一番でっかい苺買ってきた。」
「どこまでも親ばかだな、北山は......」
「るっせぇ......お前だって鼻の下伸ばすくせに。」
「ロ●コンのお前と一緒にすんな。」←
「おい、だから俺をロ●コン前提で話すなよ(怒)」
「......あの二人、こんな状況なのに
よくあんな日常的な会話できんね、ミツとガヤ(苦笑)」
健永は苦笑いしながらも微笑ましそうに見た。
「ホントだね(苦笑)......タマ、さっきからどうした?」
二人を見たあとずっと背を向けている裕太に声をかける渉。
_グスンッ「本当に俺のこと覚えてんのかなぁ......ユリちゃん(涙)」
「タマどんだけユリちゃん好きなんだよ......
ガチで泣いてるし(汗)」
涙ぐんでる裕太を寝そべり眺めながら言う高嗣。
「お嫁さんにしたいくらい。」←
高嗣の方を振り向きながらシレっとする裕太、
その目は真面目そうに語っていた.....。
「ぜってぇユリはやんねぇから!(怒)」
「ミツ......聞いてたの?」
「こんな牢じゃ、小声でも反響して聞こえますけど?(怒)」
「じゃあこの際はっきり言うわ!」
高嗣から宏光に身体の向きを変える裕太。
「は?」
「将来ユリちゃんをお嫁さんにください......“お義父さん”!」←
「おいっ!」
「「「......(汗)」」」
(((全く地下牢に閉じ込められてる気がしないんだが......汗)))
一斉に思うメンバーだった。