第10章 失われた記憶の真相...
あれから月日も経ち......
「パパ......遊んで、なの。」
ユリが人形も持ちながら翔のもとにやってくる、
ちなみにこの時は5歳となっていた。
「ちょうど仕事が終わったからいいぞー!なにして遊ぶ?」
「リカちゃんごっこ......」
「ユリはリカちゃんごっこ好きだな(笑)」
コクッ
「......ユリ好き、なの。」
__現在
ユリはずっと、パパに育てられたの......。
ずっと......ずっと......
「......けどユリは、2回も脱走したんだろ?アンタの元から......」
「......。」
「アンタは、ユリを傷つけるようなことをしたのか?
なら、お前のほうこそ......ユリの家族になる資格ねぇだろ。」
「......。」
だっそう?......なんのこと、なの?
ユリはいつでもパパと一緒......一緒なの......
「所長さんよ......ユリちゃんとアンタの間に一体何があったんだ?
5年前、彼女が脱走した理由は何なんだ?」
「......お前らに話すことなんてない。ユリ、部屋に戻ってなさい。」
パパ、悲しそうなの......
この人達嫌い。
パパをいじめてるの......。
「わかったの。」
部屋に歩き出すユリ。
早くリョウガの元に戻るの......戻って人形遊びするの......
「っユリ!」
_グイッ「っ!?」
宏光が咄嗟にユリの腕を掴む。