第10章 失われた記憶の真相...
「この子は紛れもなく伝説的狼、白狼だ......」
「っは、はくろう......?」
「なんだ、お前は知らなかったのか?......白狼、
その名のとおり白い毛並みをした狼だ。」
「っでも、ホッキョクオオカミとか白い毛並みの狼はいる......
それとは別なの?」
「白い毛並みといっても、よく見れば黄ばんで見えるだろ?
白狼は、そんな汚れなどが一切ない。
毛並みはただ白いだけじゃない、言い伝えによれば
銀色のように輝く毛並みだと聞く......。」
「銀色......」
「あくまで言い伝えだ。本当に輝くのどうかは証明されていない。
だが白狼は非常に珍しい純血種だ。こんな手柄は一生ないかの奇跡だ!
よくやったな、翔......」
「ありがとう父さん......でもこの子は赤ちゃんってことに変わりはないよ。
このまま戻すことって、できないの?」
「何を言っている!今言ったとおり一生にないかの大発見だ。
しかも純血種、狼族の最高峰の王族だ。この子は時期、狼族の女王となる器だ。」
「この子が......狼族の......」
「あぁ、その通りだ......」
「っじゃあ尚更できないよ!研究の為にこんな小さい子を犠牲にするなんて!」
「こんなチャンス滅多にない!我々の研究が完成するのももうすぐだ......!」
「っでも......」
__『ウォォォン!......ウォォォォォォン!!』
「っ!?」
遠くから狼の遠吠えであろう鳴き声が聞こえてきた。
「っマズい!おそらくこの子供の父親、王が早速我らに勘付いたな......
翔、急ぐぞ!」
「っでもこの赤ちゃんh..「お前はここで死にたいのか!?」.....っ!」
「......急ぐぞ。」
「っはい......」
翔は渋々父の言う通りにする。