第8章 失われた記憶
「あの、ユリ...じゃなくて......
今日捕まえた人狼の子.....どうしたんですか?」
「......あぁ、あの少女か......お前、そんなに気になるのか?」
「ぇっと...まぁ......」
「あの少女は確か......所長のところにいると思うよ。」
「っそうですか......」
(やっぱりユリはそいつのところに......)
「......そんなこと聞いて、どうしようというんだ?」
「っいえ、少し気になっていたので......ありがとうございます!
じゃあ、俺達はこれで......」
研究員と別れ......
「やっぱりユリちゃんは、所長っていう人のところにいるの?」
「あぁ。この施設に入る前に他の研究員が言っていた通り、
その所長っていう奴のお気に入りなんだろうな。ユリは......」
(......なにか、因縁でもあるのか?)
「......とにかく場所はわかった。慎重かつ急いで行こう。」
「「あぁ......」」
3人は早歩きで再び所長室を目指した。
『......。』
だが、その3人の様子を見ていた人物がいるとは知らず
3人は足を進めるのだった。
『彼らか......』
『パパ......』