第8章 失われた記憶
宏光side
「っユリ......一体どこだ?」
「っし......前から誰か来る......」
(なんだ?さっきより、人が多くなってきてるような気がする......。)
「「......。」」
「侵入者を探せ!既に施設の中に入ってるかもしれん!」
「「「っ!?」」」
(((もうバレかけてる!?)))
「っ君達!」
「ぁ、はい!」
一人の研究員が3人に声をかけてきた。
裕太は思わず返事をする。
「君達、ここら辺で怪しい奴は見ていないか?」
「っいえ......特に、怪しいっていう人は......(汗)」
今目の前にいるんっすけどぉ......(汗)
「そっか......君たちも、もし誰か怪しい人物がいたら知らせてくれ。」
「「「はい。」」」
(((その怪しい人物って俺らなんだけど......(汗))))
「......にしても君達......」
「「「は、はい......?」」」
(((っもしかして......バレてる?)))
3人は息を呑む。
「君達......ジャニーズのキスマイっていうグループのメンバーにそっくりだな!」←
「......はい?」
予想もしない言葉にちょっと気の抜けた声を出す裕太。
「うちの娘がファンでよくテレビで見ているんだよ。」
「そ、そうなんですか......」
(っんだよ......(汗))
「特に......1番小さい人のファンでな。」←
「ほ、ほぉ......」
(それまんま俺のことじゃん......)
「「プッ(笑)」」←
小さく吹き出す太輔と裕太。
「......。」
(二人して何笑ってんだし......)
「じゃあとにかく、怪しい奴を見つけたら朝倉さんに連絡するよにな。」
「「「はい。」」」
(((朝倉って誰だ?)))
「じゃあ君達もよろしく頼むよ。」
「はい......っあ、あの!」
「ん?どうした?」
「......?」
(北山?)
「あの、ユリ...じゃなくて......
今日捕まえた人狼の子.....どうしたんですか?」