第7章 本当のパパ?
「俺は、お前のパパだよ。」
「ぱ、ぱ?」
「......あぁ。」
「......。」
ユリはキョトンとしながら翔を見ていた。
「......はは、まぁ記憶ないのにこんなこと言われたら驚くだろうね(苦笑)
でも気にしなくていい、ゆっくり思い出していけば......」
「......パパじゃないの。」
ユリは翔を見上げハッキリと言った。
「っだから、それは仕方がなi..「パパはパパなの......」......。」
「......ここから出たいの。」
「っそれはダメだ......お前の居場所は"ここ"だ。」
「"ここ"じゃないの......
パパのところがいい、なの。」
「っユリ......」
翔は顔を再び歪ませた。そしてその表情は動揺しているようにも思えた。
その時...
こんこん...
誰かがノックをする音が聞こえる。
「......誰だ。」
「朝倉でございます。お取り込み中、申し訳ありません。」
「入れ......」
朝倉が部屋に入ってくる。
「所長......」
「一体何のようだ?」