【ONE PIECE】もしもあなたが連れて行ってくれたなら
第11章 2人の時間
約束した日の9時、キラーは待ち合わせ場所の浜辺に30分以上前から来ていた。
(……早く来すぎたな。だが、待ってると言ったんだ。別に……変じゃないよな?)
キラーはアユナを待っている間、ずっと海を見ていた。
ーーキラーはいつも付けている仮面を外し、左目だけを前髪で隠していた。ーー本当は昔みたいに両目を隠そうと思ったが、アユナの隣を歩くなら、少しくらいは顔が見えていた方が周りから暗くて怖い奴と思われないで済むと思い、そうした。
「キラー?」
9時になって、キラーは誰かに呼ばれた。
「アユナ、来た、か……」
キラーは振り返って、アユナを見た瞬間固まった。
「に、似合わないかな?」
アユナは俯いた。
ーーアユナは膝上半分くらいの長さの白い半袖ワンピースを着ていた。このワンピースは胸の下にゴムが入っているため、胸が強調されている。その上にはデニム素材の肘までの長さの上着を着ていた。袖を少し折って、胸の下で裾を縛っている。靴はワンピースと同じ白くて、ヒールの少しあるサンダルを履いている。髪の毛はおろして、毛先の方を巻いている。化粧も少ししている。首にはいつもしている水色のネックレスをして、耳にも同じ色のイヤリングをしていた。