【ONE PIECE】もしもあなたが連れて行ってくれたなら
第10章 それぞれの想い
「え?」
アユナは顔を上げた。
キラーはアユナの頭を撫でた。
「おれはずっと大人っぽいアユナしか見れなかった。だから、子供っぽいアユナを見れて……嬉しかった」
アユナはまた顔を赤く染めた。
「それに、安心した」
「安心?」
キラーは頷いた。
「アユナを見てると自分が子供に思える時があった」
アユナは首を横に振った。
「そんなの有り得ないよ! キラーはわたしよりも6歳も年上なんだから、そんなの有り得ない! だってわたし、キラーの近くにずっといられるように大人っぽくなろうって頑張ってたんだから……」
そこまで言って、アユナは口を押さえた。
「……」
キラーは驚いて、目を見開いた。
アユナは顔を真っ赤にして俯いた。
「ごめん。今の……忘れて……」
アユナがそう言った次の瞬間、キラーはアユナの顎を持って、上を向かせた。
「アユナ……」