【ONE PIECE】もしもあなたが連れて行ってくれたなら
第9章 海の上の戦い
ドーンッ!!!
「!?」
船が大きく揺れる。
「何だ!」
おれは急いで立ち上がり、キラーとアユナがいる食堂へと向かう。
「キラー! アユナ! 今の揺れは何だ!?」
「キッド!」
キラーはアユナを支えている。
おれは外へと出た。
ドーンッ!!!
再び、砲弾がおれたちの船を目掛けて飛んで来る。
「誰だ!?」
少し離れたところに船が見える。海軍ではない。
「……海賊か」
おれたちの船を商人の船と間違えているのだろう。
また砲弾が飛んで来る。おれは右手をかざした。砲弾はおれの手へと吸い寄ってくる。
「……“反発(リペル)”」
砲弾はそのまま、勢いよく相手の船へと戻って行った。
「退屈してたんだ。丁度いい」
指の骨を鳴らして戦闘準備を始める。
向こうの海賊は少しビビったのか、すぐに攻撃して来ない。
「来ねェならこっちから行くぜ!」
右手をかざして相手の船から武器を吸い取る。少し距離があったが、能力が届く範疇だった。
「“反発”」
武器の塊を相手の船へと飛ばす。
「これで船も沈むだろ」
そう思ったが、相手の運が良いのかおれの攻撃は船には当たらなかった。
「チッ、外したか」