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【ONE PIECE】もしもあなたが連れて行ってくれたなら

第8章 初めての島


 キラーはキッドの首を前から締めて、そのまま船まで引きずった。途中、キッドは苦しさのあまりに気を失いかけていた。
「あ! 待て!」
 先程まで、腰を抜かしていた人たちが後ろから追いかけて来る。わたしとキラーは船に飛び乗ると、2人を甲板へと降ろした。
「アユナ! 船のエンジンを頼む!」
「ええ! キラーは帆をお願い!」
「任せろ!」
 わたしとキラーは急ピッチで出航の準備を進めた。わたしは船の舵取りの前に行って、エンジンをかけるバーを後ろに引いた。船が少しずつ進む。キラーが帆を張ると、風を受けて船は猛スピードで島を後にした。
「追っ手は!?」
「大丈夫だ。なんとか逃げ切った」
「そう……」
(良かった……)
 わたしは安心して、その場に膝から崩れ落ちた。
「……問題は……あいつらだな」
 キラーは普段よりも少し低くて怒気を含んだ声で言った。

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