【ONE PIECE】もしもあなたが連れて行ってくれたなら
第7章 これからのこと
「キッドを海賊王にすること」
これは8年前にできた初めての“夢”。自分で何かをやりたい、成し遂げたいと思ったのは初めてだった。
「フンッ」
キッドは腕を組み、目を閉じて笑った。
「言われなくても、なってなるよ」
キッドは目を開けて、口角を上げてミーウを見た。
「おれは……」
キッドの向かい側に座っているキラーが口を開いた。
「おれの夢は……お前らを守れるくらいに強くなること。そして、お前らとともに〈ひとつなぎの大秘宝〉を見つけることだ」
わたしとキッドは目を丸くして驚いた。
「おれらを守れるくらいに!?」
「強くなること!?」
「ああ」
キラーは大きく頷いた。
「おれはこの中で、1番年上だ。お前たちに守られてるようじゃダメだ。おれの身を呈しても、お前らが死なないように守れるようになりたい。それがおれの夢だ」
「……キラー」
キラーの言葉を聞いたアユナが口を開いた。
「……身を呈してもってことは……キラーは死んでもいいってこと……?」
「!」
わたしはキラーを見た。
ーアユナの言う通りだ。キラーの言い方では、わたしたち3人だけは生き残るように自分が犠牲になるということだ。そんなの……。