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【ONE PIECE】もしもあなたが連れて行ってくれたなら

第7章 これからのこと


 この空気を変えるべく、わたしは言葉を切り出した。
「意外と料理の味付けとか分かるのね」
 口から出た言葉はとてつもなく上から目線の言葉だった。
(どうしてこんな言い方しかできなかったのよ〜!)
 心の中で叫ぶ。体中から汗が噴き出て来そうだ。
「なんだと!?」
 案の定、キッドはわたしの言い方に怒っている。
「なによ! 褒めてるのに、何で怒ってるの?」
「もっと言い方があるだろ!? 意外って何だよ、意外って!」
 確かにその通りなのだが、ここで食い下がるとまた変な方向に話が行きかねない。
「だって、意外なんだもん!」
「なんだとー!?」
 キッドは怒って立ち上がる。
「そこまでだ」
 キラーがわたしたちを制した。
「こんな時なのに、喧嘩を始めるな。全く」
「……」
(元はと言えば、あんたのせいでしょ!?)
 わたしは心の中で叫んだが、その声はキラーには届いていない。
(そうだ)
 ーこの際だから……。
 わたしは真正面にいるキッドに言った。
「キッド、わたしと大食い競争よ! キラー、わたしと席変わって!」
「な、なんだよ。急に」
「どうした、ミーウ」
「いいから!」
 ーーそもそも、今の席順がこの喧嘩の発端なのだ。わたしから始まって、時計回りにアユナ、キッド、キラー。いつもはアユナの隣にキラーが座って、わたしの隣にキッドが座るのだ。そこがズレていなければ、キラーは嫉妬しなくて済む……はず。
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