【ONE PIECE】もしもあなたが連れて行ってくれたなら
第7章 これからのこと
「ん? どうしたの? キッド。ロールキャベツ……気に入らなかった?」
「いや、そうじゃねェ」
アユナは心配そうにキッドの顔を見ている。
「美味いには美味いんだけど、キラーが作ったロールキャベツと味付けが違ェなって思って……」
「ああ、そういうことか」
キラーはキッドの隣で納得したように頷いた。
「そのロールキャベツはアユナが作ったんだ」
「そうだったのか」
キッドはロールキャベツを見て、そのまま大きな口を開けて一口で食べた。
「キラーのも美味いけど、アユナのロールキャベツも美味いな」
「ふふ、気に入ってもらえて良かったわ」
ーーキッドはロールキャベツが大好物だ。何かあると、キラーにロールキャベツを作るようにねだっていた。
「あァ」
キッドはキラーを一瞬だけ見て、ニヤッと口角を上げた。
「アユナはいい奥さんになりそうだな」
「……え!?」
アユナはその言葉に目を丸くした。
「……?」
わたしはなぜか心がチクリと傷んだ。
「な、何言ってるのよ。キッド」
「本気だ」
未だにニヤニヤしているキッドと少しだけ顔を赤くしているアユナを見て、わたしはどこか複雑な気持ちになっていた。
「……」