【ONE PIECE】もしもあなたが連れて行ってくれたなら
第12章 花言葉の想い
「……着いたぞ。アユナ」
(たくさん一緒にいて、たくさん話したのに……)
そんな自分の想いに少し笑ってしまう。
キラーは繋いでいた手を離して、アユナを真っ正面から見つめた。
「……お前はおれにありがとうと言ってくれたが……礼を言うのはおれの方だ」
「おれの我が儘に付き合ってくれてありがとう」
アユナは抱き締められて驚いたが、少しして笑みを溢した。
「うん」
アユナは目を閉じた。
「ありがとう」
アユナはふと思い出したように、自分の鞄をあさって何かを取り出した。そして、それを自分を抱き締めているキラーの左手首につけた。
「……アユナ、これは?」
「さっきのお店から持って来ちゃったやつなんだけど……」
それは勿忘草のブレスレットだった。