【ONE PIECE】もしもあなたが連れて行ってくれたなら
第12章 花言葉の想い
「キラーがこんな事するから……優しくするから、胸が苦しくなるの。いい加減な気持ちで……触らないで……!」
そこまで言ってハッとする。
ーなにを言っているの? わたしは。
「……」
ーこんなの、キラーに好きって伝えているようなものだ。ーー苦しい気持ちでいる自分がいたたまれなくて、思わずその場から逃げ出した。ろくに地形も分かっていない茜色の島の中を、走って走って服屋やレストラン、アクセサリーショップのあった街を抜けて小さな林を抜けて、とにかく頭の中に居るキラーと唇に残った熱を振り払うかのようにただがむしゃらに逃げ続けた。
(おかしい。おかしいよ。何でわたしなんかに……キラーは、なにがしたいの?)