【ONE PIECE】もしもあなたが連れて行ってくれたなら
第12章 花言葉の想い
キラーは瞬きをして笑った。
「おれが想っている人は……」
キラーは口を開いた。
「!」
アユナはキラーの隣で、痛みを堪えるような顔をした。
(……嫌だ……)
ー嫌だよ……。
(言わないで……)
ーお願いだから……これ以上、わたしの心を痛めつけないで……。
(お願い……)
ーあなたがどんな人が好きなのかは知っているから……。わたしでないことはわかっているから……。だから……。
(やめて……)
ーーでも、その心は届かなくて……。
キラーは愛しい者を見るような瞳をした。
「……そいつは」
キラーは目を細めた。
ーー島にいた時の情景が脳裏に浮かんで消える。初めて会った時。4人で遊んだ時。約束をした時。東の浜辺で2人で話した時。そして、お互い海賊になって初めて会った時。
「……とても、優しくて……。とても、あたたかくて」