【ONE PIECE】もしもあなたが連れて行ってくれたなら
第12章 花言葉の想い
「“想い”……」
「そうです」
ミューはネックレスが置いてあるところに行って、1つの赤い装飾がついたネックレスを取った。
「……それは?」
「赤いチューリップの装飾がついたネックレスです。手を出して」
アユナは言われるままに手を出した。
ミューは出されたアユナの手にそれを乗せた。
「赤いチューリップの花言葉はご存知ですか?」
アユナはミューに聞かれて頷いた。
「“愛の告白”だったと思います」
「その通りよ」
ミューは優しく笑った。
「これは告白できないけど、“想い”を伝えたい。実らない恋でもいい。それでもわたしはあなたのことが好き……。そんな時に使うこともできます」
「……」
キラーはネックレスを見つめた。
「実らなくてもいい、と?」
「伝えるだけで充分な時、身分差で別れなければならない時、相手に他に好きな人がいる時などは伝えられないでしょう?」
アユナとキラーはミューを見つめた。
「確かに、な……」
「そうですね」
2人は悲しそうな顔をした。
「伝えたいのに伝えられないなんて……悲しいですね……」