【ONE PIECE】もしもあなたが連れて行ってくれたなら
第12章 花言葉の想い
「アユナ、どうした?」
キラーはアユナが見ている鏡に映って、鏡の中のアユナと目を合わせた。
「ううん、何でもない」
アユナは自分の気持ちを悟られないように、作り笑顔をした。
「そうだ。わたしもキラーに似合うイヤリング選ぶね」
アユナはそう言って、キラーから離れた。ーー今、キラーの側にいたら、心が押し潰されてしまいそうだったから。
アユナは男性用のイヤリングが置いてある棚に行き、物色し始めた。
(どれがいいかな?)
ーキラーに似合うのはやはり、青い装飾のついた物がいいだろう。
「アユナ」
キラーはどのイヤリングにするのか悩んでいるアユナを呼んだ。
「何? どうしたの?」
「イヤリングは……できれば、黒の装飾の物がいいんだが……」
「え?」
アユナは驚いた。
「お前の瞳と同じ色がいいんだが……ダメか?」
「え!?」
アユナはさらに驚いて、目を見開いた。
「ダメならいいんだ……」
「ううん! 大丈夫だよ!」
アユナは首を横に振って、花が咲いたように笑った。
「黒だよね! ちょっと待ってて!」
アユナは黒い装飾のついたイヤリングを探した。
(……ここら辺かな?)
イヤリングが置いてある場所の一角に、アユナはそれらを見つけた。