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【ONE PIECE】もしもあなたが連れて行ってくれたなら

第12章 花言葉の想い


「……ペアリング?」
「そうだ」
 キラーは銀色のリングを2つ、アユナの手のひらに乗せた。
「これは2つとも花が彫刻されている。店員に頼めば名前も彫ってくれるらしい」
 指輪が展示されているところに可愛らしいポップが貼ってあり、『ペアリングは名前の刻印を行っております。ご希望のお客様は店員にお申し付けください』と書かれていた。
 キラーはアユナの手の中にあるリングのうちの1つを手に取った。
「これはアサガオの花が彫刻されている」
 アユナはキラーの長い指で掴まれているリングを見た。
「アサガオ……」
「ああ。そしてこっちが……」
 キラーはアユナの手のひらの上で輝いているリングを見た。
「ハナカイドウという花が彫られている」
「……ハナカイドウ」
 アユナは自分の手のひらに乗っているリングを見つめた。
「気に入ったか?」
 キラーはアユナの顔をのぞきこんだ。
「……キラー」
 アユナは自分の手のひらの上に乗っている指輪を穏やかな表情で見つめながら、口を開いてキラーに聞いた。
「アサガオとハナカイドウの花言葉……知ってる?」
 アユナは顔を上げて、キラーの海のように深い青い目を見つめた。
「花言葉?」
「うん」
 キラーは首を振って、申し訳なさそうに言った。
「……すまない。知らないんだ。教えてくれないか?」
 アユナは頷いて、優しく笑った。

「アサガオとハナカイドウの花言葉は……友情なの」
 
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