【ONE PIECE】もしもあなたが連れて行ってくれたなら
第11章 2人の時間
キラーは呆然と突っ立ったままのアユナを呼んだ。
「あ、うん」
アユナとキラーは向かい合って座った。
「メニューだ」
キラーはアユナの前にメニューと書かれた冊子を置いた。
「キラーは?」
「おれはもう決まっている」
「……そう」
アユナはしばらくの間メニューを見て、それから頷いた。
「わたしも決めたわ」
キラーは頷いて、ベルを鳴らした。
「失礼いたします」
しばらくして、店員が入って来た。
「お待たせいたしました。ご注文をどうぞ」
「ああ」
店員はにこりと笑った。
「ペペロンチーノを1つと……アユナは……」
「わたしも同じものを」
アユナは笑った。
「かしこまりました……」
「ちょっと待ってくれ」
キラーはそのまま出て行こうとした店員を呼び止めた。
「どうしたの? キラー」
アユナは首を傾げた。
「アユナ、お前わざとおれと同じものを頼んだだろ?」