【ONE PIECE】もしもあなたが連れて行ってくれたなら
第11章 2人の時間
キラーは目を見開いて、顔をさらに真っ赤にさせた。
「あ、ああ」
アユナは試着室に入った。
「お客様、女性のお客様が着替え終わるまで、しばらくお待ちください」
「ああ、わかった」
キラーは頷いた。
「あの」
店員はキラーに話しかけた。
「何だ?」
「お客様方はどのようなご関係なのですか?」
「は?」
キラーは眉間に皺を寄せた。
「どのようなって……」
「幼馴染みなのですか? それとも、恋人同士なのですか?」
「!」
キラーは少し戸惑って、考えてから口を開いた。
「まだ告白をしてないから、恋人ではない。……幼馴染みと言った方が正しいと思う」
店員は少し笑った。
「何がおかしい?」
「いえ、先程のお客様と同じことをおっしゃったので。それに……」
「それに?」
「“まだ”恋人ではないのですね」
「!」
キラーは口元を押さえた。