第4章 恨み憎む男ー灰崎ー
「話がそれたな…
とにかく、それで奴を倒したならまだ見逃してた
それなのに獣共は倒すどころか赤司の野郎と仲間だなんだと…
仕舞には「赤司君」って呼んじまってだちみたいな素振りときた」
「………」
「だから、赤司を倒すのは俺しかいねぇ…
んで俺はこの10年間、赤司を倒すため俺はずっと奴に挑んでた」
違う
火神さん達が赤司さんを倒すのを止めたのは、本当の彼を知ったから
赤司さんの本質に気付いたから、
だから退治を止めたんだ
それに、赤司さんは今はもう人里なんて襲っていない
どうして退治されなければならないのだ
そんなことを思っていると、また私の心を読んだらしい彼はス、と目を細めた
「…今どう更正していようが、過去に犯した罪は死をもって償わなきゃならねえ
それに、昔からの因縁が今更消える訳ねーだろーが」
「……っ」
「とにかく、この10年間…俺は奴を倒すべくあらゆる手段を使った」
「…………?」
あれ
でも赤司さんは今もちゃんと生きている
…ということは、
失敗したのか、全部