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赤い吸血鬼と女の子 [黒子のバスケ]

第2章 本当の赤司征十郎



「…………!」




思わず口が自然に開いた

いや、無理もない


屋敷の外観に負けず劣らず、内装も素晴らしかった



天蓋付きのクイーンサイズのベッドに
クッションが置いてあるソファー


暖炉に机に揺り椅子まである



カーテンはレースで、
壁際には本棚やクローゼットがあった





なんというか…

今まで見たこともないほどに豪華な、でもどこか清潔感漂う部屋だ


調度品もセンスがいいものばかりで、
床の絨毯は廊下よりもふかふかしている




「…すご、い……」



ぽつり、口に出すと
テツヤさんは安心したように言った




「気にいったみたいですね」


「ええ、私にはもったいない位です」


「そんなことはないですよ

赤司君は、あなたを迎え入れる上で
一番部屋の内装を気にしていましたから」


「え…赤司さんが?」


「はい、それはもう

本棚の本からベッドのシーツまで
少しでもあなたが過ごしやすいように、と」


「…………」




うそ

あの吸血鬼の赤司征十郎が?


…どうして、私なんかの為に




「先ほどの赤司君の部屋は廊下に出て左に真っ直ぐ行った突き当たりです

ちなみに、名前さんの服は全てクローゼットに入ってるので、もし着替えるようだったらそちらをどうぞ

何かあったら机の上のベルで呼んでくださいね」


「は…はい」


「それでは、お休みなさい」


「はい、ありがとうございました」





初めて会った時と同様、またしても台詞を読み上げるように流暢に話したテツヤさんは頭を下げて部屋から出て行ったぬ



…なんだか至れり尽くせりだ

逆に申し訳ない気がしてきた



くるり、もう一度部屋を見渡して
私はよくわからない溜め息をついた
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